オーストラリアで学ぶ理由
大学進学を控えていて、海外留学を考えているところですか? 進路を決める際には、単純に進学するコースを選ぶだけでなく、はるかに大きな意味を持つたくさんのことを検討しなければなりません。既に数多くの海外留学生を受け入れているオーストラリアは長年にわたり、イギリスやアメリカと並んで人気の高い留学先として選ばれてきました― 実際、ビザ手続きが比較的シンプルなことから、英米よりも人気が高まっています。
ビザ発給に必要なのはコース入学許可証と生活費等の経済面を保証する証明、そして認定された英語スキルだけなので、新たな環境に飛び込むための手続きが簡便である点も、留学希望者(学生ビザ申請者)にとって魅力的なものです。さらに、フレンドリーでゆったりとしたオージーの気質や生活水準の高さ、優れた学習成果といったメリットも、留学生を惹きつける要因として挙げられます。
しかし、オーストラリアが高校卒業後の留学先トップ3に入っている理由は他にもたくさんありますので、ここではそれを紹介していきます:
1. オージー・ライフスタイル
オーストラリアはビーチが生活の一部となっている有名なライフスタイルと常に太陽が輝く気候を主な理由として、昔から海外留学生にとって魅力的な留学先であり続けて来ました。これに息を呑むような景観や多様な野生動物、そして豊富な国内旅行の選択肢を加えれば、その人気の高さも納得できます。
オーストラリアの主要都市はそれぞれ住みよい街としての側面を高く評価されており、教育や医療、安定したインフラだけでなく、優れた公共交通網や社会の安定性、多文化性などの面でも強固な基盤を持っていると期待することができるでしょう。
熱帯雨林から珊瑚礁の海まで、あるいは都市部から地方部まで、この国にはすべての要素が少しずつ詰まっています― もちろん、温かく迎え入れてくれて、オージー文化ならとにかくなんでも周囲の人に広めるほどの情熱を持っている、快活なオーストラリア人の存在も忘れてはいけません。オーストラリアは一貫して優れた生活の質を提供しており、それに見合った気候にも恵まれています。ここには落ち着いて現地社会に溶け込んで生活し、留学の年月を楽しむのに最適な環境があるのです。
2. 世界的な評価
オーストラリアは世界有数の優れた教育制度を実現しており、オーストラリアの学位を取得して自国に戻れば、将来のキャリアにおける成功にもつながることでしょう。しかし、ランキングは大学を選ぶうえで重要な指標のひとつではありますが、 最終的な進学先を選択する際に、ランキングだけを見て決めればいいわけではありません。世界大学ランキングで全体スコアが高い大学でも、あなたが希望するコースでその大学がベストとは限らないのです。
オーストラリアの「グループ・オブ・エイト」に加盟している大学は、全校が世界の大学トップ150校(2019年)にランクインしており、メルボルン大学については法学部がトップ10入りを果たしています。グループ・オブ・エイトと同様に、英国の「ラッセル・グループ」やアメリカの「アイビー・リーグ」のように他の国にもその名声だけても非常に重要視されているトップ教育機関のグループが存在します。あなたが希望するコースでベストなものを提供しているのはどの大学のどの学部なのかを調べて、その結果と学費等の予算やライフスタイルなど学生生活に欠かせない他の要素とのバランスも見たうえで判断するようにしましょう。
3. コース構成
オーストラリアでは幅広い教育機関やコースが提供されていますので、あなたに最適なコースもきっと見つかるはずです。また、最初に決めた学校やコースで上手く行かなかった場合でも、比較的簡単に別の教育機関に入学し直すことができます。オーストラリアは世界的にもイノベーションと進歩的な取り組みで高く評価されており、質の高い教育の提供を徹底するという揺るぎない意志により、研究・教育・訓練のための施設についても他に類を見ない水準を実現しています。
オーストラリアのコースは、初期段階からあなたが選択した分野・科目をサポートするよう設計されています。オーストラリア以外の国では、まずは様々な科目の履修から始まるコースを見かけることも少なくありません。こうしたコースでは、最初から単一の分野・科目を選択するのではなく、様々な分野での学習を経てようやく自分の希望する分野を絞り込むことになります。このことからも、既に自分の志望分野が決まっていてその分野に専念したいという学生なら、オーストラリアを選ぶのが自然なことと言えるでしょう。
4. 評価方法
成績評価については、特定の手法の方がその他の手法よりもあなたの学習方法に適していることがあるため、進学する大学を決める前に、学習成果や成績がどのように評価・測定されるのかをきちんと理解しておくのが良いでしょう。 オーストラリアの教育機関は、学期(セメスター)を通しての個々の課題への評価を合計したうえで、通常の試験期間も設けるという包括的な評価枠組みを採用していることが多いように見受けられます。
この枠組みでは、学生は講義や少人数での演習(チュートリアル)形式の授業で指導を受けながら、学習作業量を自己管理することが求められています。 この枠組みにより、学生がサポートのある環境の中で批判的思考(クリティカル・シンキング)を発達させ、その過程で理解度を評価する機会がもたらされます。アメリカの教育機関では、コース内の課題の大半が最終的な成績評価につながりますが、従来形式の試験も成績に反映されます。英国での方式はこれらともまた異なり、成績評価はコース内の課題等ではなく、最終試験や小論文記述に基づく部分が大きくなります。
5. 授業料
留学生の皆さんはもちろん、自宅・自国を離れて暮らす際の日常の生活費だけでなく、割高になる授業料等の経済的な部分も考慮しなければなりません。都市部での生活費は高額になることもありますが、生活費等を予算内にきちんと収めて、様々な場面での判断を注意深く下すことができる人であれば、どんな場所を留学先に選んでも、それは現実的な選択肢であると言えるでしょう。
全般的に見れば、英国や米国の同等レベルの教育機関への留学と比較すると、オーストラリアに留学する方がコストを抑えられます。これに加えて、さらにコストを抑えてくれる奨学金を受給できる可能性もあります。こちらのリンクでオーストラリアで留学生として負担することになる学費の想定額を確認してみましょう。
6. 就労許可
留学中に働いて収入の支えにしたいという学生であれば、学生ビザのもとで、授業期間中であれば週20時間まで、休暇中であれば週40時間までの就労が認められています。働くことは生活費の負担を軽減したり、留学先での環境に浸ったり、自分が履修する科目に関連する分野での実務経験を積んだりするのに良い手段です。最低賃金は米国の時給10.38ドル(豪ドル)や英国の時給10.95ドル(豪ドル)と比較しても時給18.93ドルと妥当な水準であり、単純に考えても留学先としてオーストラリアを選ぶことが良い選択肢だと分かります。